ウクレレの3大レジェンドが初共演! UKULELE LEGENDS IN CONCERT
「我々が伝説の目撃者となる日」
コードとメロディを同時に演奏する奏法を究め、比類なき演奏スタイルを確立したオータサンこと、ハーブ・オータ。80枚以上のアルバムを作り、ウクレレの神様と呼ばれ、日本の第2次ウクレレブームに火をつけたと言われるオータサンの信奉者は世界中にいる。
その師匠とも言うべき存在がエディ・カマエだ。若き日のオータサンに大きな影響を与えた。エディはすでに有名な演奏家だったが、その後、自身がリーダーを務めるThe Sons of Hawai`iとともに70年代のハワイアンルネッサンスにおいて重要な役割を果たした。80年代に入ってから作り続けているハワイアンミュージックのルーツをたどるドキュメンタリーの映像作品は、ハワイの子どもたちを今も啓蒙し続けている。
そのエディよりもひと世代前に生まれ、ハワイアンミュージックが外の世界の影響を受けて洗練の道をたどり始めた20年代から活躍し続けるのが1908年生まれのビル・タピアだ。ウクレレを初めて作った人とされるマニュエル・ヌネスから直接ウクレレを買ったところから彼の伝説は始まる。10才からプロミュージシャンとなり、世界ではじめてウクレレでジャズを弾いた人とも言われる。ビルは以降、メインランドに渡りジャズのフィールドで演奏活動を続け、90歳を過ぎてから初めて、自身のリーダーアルバムをリリースした。
彼らのフィールドはそれぞれ違うが、共通しているのは、今もウクレレとともにプロフェッショナルな演奏家として活躍を続けている事だ。それぞれ先人から影響を受けながら独自の道を歩んだ3人、ウクレレを弾き、音楽を愛する僕らが彼らから受け継がなければいけないものはまだまだたくさんあると思う。それを確認できる機会でもある。
2010年、2月10日、数えきれぬ伝説をそれぞれ作り続けて来た彼らが、今度はともに新しい伝説を作る日がやって来た。
3人で共演するのはもちろん初めてだ。ひとつのステージで彼らはそれぞれ違うスタイルの演奏を披露する。至福のひと時が幻のように過ぎるに違いない。そして我々は伝説の目撃者となるのだ。
関口和之(エグゼクティブ・プロデューサー)